2013年06月30日

ベンチャーズ・来日50年に思う~ユーミンの名曲カバー発売 ~

 <ベンチャーズ・来日50周年に思う>   小林克彦

「ニホンの食べ物はナニガ好き?」と、東洋系アメリカ人の司会者。
「さみしー!」と、ノーキー・エドワーズ。
「オー!ノー。それは、サシミのことよ。ノーキーは刺身が好きでーす。」と、あわてて司会者が助け舟をだすが、ノーキーはポカンとした顔をして苦笑い。やらせであるが、打ち合わせどおりにいかない。

1965年8月の九電体育館でのハプニングで、いまも鮮やかに覚えている。
この年から日本中にエレキ・ブームが始まり、その一人として明け暮れていた。
 それから40年ほどの歳月が過ぎたころ、女房とスペイン一周の旅をした。
バルセロナのグエル公園を散歩していると、若いギターラが「アルハンブラの思い出」を演奏していた。旅情もあったのか音色が忘れられずに帰ってからスペイン・ギターを手に入れた。定番ではあるが実は一番難しい「禁じられた遊び」や「ラグリマ」を弾いていたが、時には天神のなじみの飲み屋で「ブルーシャトー」やポール・アンカの「ダイアナ」、ひばり、裕次郎のヒット曲「悲しい酒」、「北の旅人」などを常連の飲み仲間たちと楽しんでいた。

 ある夜、NHK趣味悠々「楽しく弾こう、大人のエレキギター!」でベンチャーズのヒットナンバーをレッスンしているのを見た瞬間、あの1965年8月にタイムスリップした。
そして、再びエレキ・ギターを手にした。感動した。うれしかった。
おやじバンドに加わり、神社の夏祭や同窓会のステージなどで演奏した。
今も、自宅や天神イムズのスタジオでエレキ・カラオケをバックに弾いている。

 さて、アクロス福岡シンフォニーホールでの来日50周年・ベンチャーズのステージは言葉にならないほどの感動を与えてくれた。
あの時と変わらぬオープニングの定番「ウォーク・ドント・ラン」が始まると、ものすごい歓声と口笛と拍手がまきおこり、興奮が感動となって押し寄せる。
幕間にロビーでパンフレット、ステッカー、ピック、ロゴマーク入りのキャップを買った。いくつになっても記念グッズを買うのは楽しいものである。

 ノーキー・エドワーズに代わり現リード・ギターのジェリー・マギーは、「親子丼」が好物、79歳になったリズム・ギターのドン・ウィルソンは、「大の居酒屋好き」である。今や、すっかり日本通になっている。
 おそらく、福岡での公演は今夜が最後となるであろう。
「さみしー」ことではあるが、わが青春であり、わが生涯のベンチャーズに心から感謝しなければならない。そう思った。

ベンチャーズ・来日50年に思う~ユーミンの名曲カバー発売 ~
< 筆者プロフィール
 リードギター: ノンキー・コバヤシ
 1947年 福岡生まれ
 立命館大学 産業社会学部卒
 大手広告代理店でアカウント&メディア・
 ディレクター
 現在、キャリアコンサルタントとして再就職
 サポートやセミナー講師で活動中
 座右の銘は、「急がば回れ」


 *「ベンチャーズ・プレイ・ユーミン」:ユーミンの名曲をカバー 6月19日~発売開始!
   ( 小林氏の寄稿に感謝!!  横丁文化倶楽部事務局 注記)


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Posted by 横丁文化倶楽部 at 19:45│Comments(0)音楽
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