主水がいつもの様に八丁堀を歩いていると・・・

横丁文化倶楽部

2012年09月16日 13:41

<暮れ六つ時、中村主水がいつもの様に八丁堀を歩いていると、
 前から、そそとした娘が、鍛冶橋筋の酒屋に入っていく・・
 主水、つられ後に続く・・と、奥まった処に見慣れた男の後姿  

 「おや これは八丁堀の旦那、お久しぶり」
 「おぬしは筑前博多の米会所よの~、なんぞしのぎじゃあるめ~な」

 「昔の話は無しですよ旦那、ま~一杯いきましょ」
 「こんな近くで立ち飲み出来るとは・・・・・ 酒をもらおう」

 「筑前では角打ち、大人の駄菓子やと言った役者さんもいますぜ、旦那」

 そそとした娘が酒を主水へ
 「娘さん、このあたりで見かけないが・・」 「はい、奥州の大津波で親を亡くし、
  弟二人でこちらにお世話になっています。」

 「それは難儀なことよの~」

 店の中を見渡せば、洋の国からの「ワイン」赤ものが棚を埋め尽くしている。
 客は20名余で、あても、チーズなる珍妙な代物・・
 「かような場所、かような味も気に入った」  ・・・・

 「旦那、久しぶりに次行きましょか? あっしはすぐの霊岸橋のたもとの旅籠だから、
  甘酒横丁あたりでも?」 近くの「丹波」など・・
 「いや~、行きたいのは山々なれど・・ 養子の身では・・」 娘 「勘定」
 「何~いこんなに安い!今宵はおごろう!」 「いやいや、旦那あっしも少し払いまっせ」

 じゃ~ 旦那 

    ~ こうして、いつものように八丁堀の夜は更けていく~
     「宮田屋」&「maru」 お江戸八丁堀3-22-10 

 




  
 
 


 
 

 


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